[第二話] オレンジ法被の衝撃
優勝セールの開催契約を読売と行ったM社。
その年は「ジャイアンツの優勝などあるもんか」と思っていたが、ペナントレースが進むにつれ雲行きが怪しくなる。
そう、夏頃には早くも優勝の可能性が見えてきたのだ。
となると、本社でも優勝セールに向けた準備も始まり、販売時に店員が羽織るジャビットのイラストがデカデカと描かれたオレンジ色の法被やセール看板の仕様などが次々と本社から発表される。
特に、広島店の社員に与えるジャビットのオレンジ法被の衝撃は大きかった。
ちなみに、東京に本拠地を置くM社ではあるが、広島の社員は広島出身者が多数を占める。
当然カープファンがほとんどである。
その法被のデザインを見て、また、それを自らが着る可能性を思い、多くの社員が唖然としたのは言うまでもない。
と言うより、そもそも広島で「ジャイアンツ優勝セール」をしていいのかどうか?
ジャイアンツ優勝の可能性が出てきてやっとその根本的なことが議論されることになった。
もちろん、社員大方の意見は「広島ではありえない」であり、「広島中を敵に回すことになる」や「店が壊される」との意見も出てきて、最終的に「ジャイアンツ優勝セール」は辞退し、他のタイトルでの開催を行いたいとの要望を本社に出すという結論になった。
その場合、中日の本拠地に店を構える名古屋店とも共同して要望を提出しようとしたようだが、名古屋店はいまだ「決めかねてる」と言う状況のようであり、その結論がでるまでしばらく要望提出を待つことになったのである。
つづく。

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そう、夏頃には早くも優勝の可能性が見えてきたのだ。
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特に、広島店の社員に与えるジャビットのオレンジ法被の衝撃は大きかった。
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当然カープファンがほとんどである。
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と言うより、そもそも広島で「ジャイアンツ優勝セール」をしていいのかどうか?
ジャイアンツ優勝の可能性が出てきてやっとその根本的なことが議論されることになった。
もちろん、社員大方の意見は「広島ではありえない」であり、「広島中を敵に回すことになる」や「店が壊される」との意見も出てきて、最終的に「ジャイアンツ優勝セール」は辞退し、他のタイトルでの開催を行いたいとの要望を本社に出すという結論になった。
その場合、中日の本拠地に店を構える名古屋店とも共同して要望を提出しようとしたようだが、名古屋店はいまだ「決めかねてる」と言う状況のようであり、その結論がでるまでしばらく要望提出を待つことになったのである。
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