国政素人集団に主導権を与えるのか否かの瀬戸際
昨年の代表選で、野田首相は選出後、「もうノーサイドにしましょう」と党内融和を求めましたが、もうその必要はないと思います。野田首相も自らの主張を鮮明に掲げ、代表に選出されたら「従えない議員は党を離れてもらいたい」というぐらいのことを言うべきではないでしょうか。
あるいは野田首相に反対する勢力が自ら進んで離党し、新党を結成するかです。その方が国民にも分かりやすいですし、すっきりした形になるでしょう。もう見せかけの「結束」は止めてほしいと思います。
この際、自民党も路線闘争にはっきりと決着をつけるべき時です。仮に安倍、石破両氏のどちらかが勝利した場合は、党分裂を恐れず、「保守」にふさわしい理念と基本政策を打ち出して党運営をしてもらいたいと思います。
(中略)
一方、それ以外の候補が勝利した場合は、安倍、石破両氏は「新しい総裁のもとに結束していく」などという建前論をとるのではなく、党内で「保守」にふさわしい政党になるべく行動し続けるべきだと思います。それでも自民党が変わらなければ、両氏は党から離れて政界再編、保守結集に動いてもらいたいと思います。
(中略)
私は近く行われるであろう衆院解散・総選挙が、新たな政界再編のスタートになるとみています。「また政界再編しなければいけないのか」と思う方もおられるかもしれませんが、今の二大政党が理念と基本政策がバラバラの「野合」である以上、再編しなければ日本の政治は進みません。
維新の会が国政進出すれば、政界再編の起爆剤になるかもしれませんが、その前にまずは二大政党に所属している議員が、自らの理念と基本政策に基づく行動をとるべきです。それが問われる、つまり政界再編の序章となるのが、今回のダブル党首選なのです。
2012.9.9 産経ニュース抜粋
国民の憂鬱は、民主党も自民党も何がしたい党なのかさっぱりわからないところにある。
党として重要案件に賛成しているにもかかわらず、あからさまに反対する議員が多数いて平然と反対票を投じる。
ならば、その議員は除籍処分になるのかと思えば、ならないまま。
で、その議員は離党するのかと思えば、残って党を立て直すとのたまう。
もう無茶苦茶である。
これで、どちらかの党を選んで下さいなんて言うほうが無理と言うもの。
で、どこに投票しようが誰に投票しようが一緒ということになり、ならばはっきりもの言う「維新の会」にしておこうか、なんて事になっているのが現状である。
なんとも嘆かわしい限りである。
この窮状を救うには、「保守」と「リベラル」をきっちり分ける事。
自民党は「保守」、民主党は「リベラル」、これを旗印にガラガラポン。
もうこれしかないのだ。
生まれ変わった既成2大政党が主導権を握るのか、はたまた国政素人集団が主導権を握り国政をますます混沌としたものにしてしまうのか。
この瀬戸際に、自民党、民主党議員諸氏がのんびり構えている時間はないのである。

