かばちたれ@雑記帳

[第一話] 後輩からの怖~い引継ぎ

お中元お歳暮はデパートの稼ぎ頭と言っていいイベント。どこのデパートも催事会場をギフトセンターにして大勢のお客様の集客を図っている。今回の物語は、若かりし日そのギフトセンターの担当をしていた時のお話である。その電話は、久々の休日にくつろぎ、晩酌でほろ酔い気分になっていた時かかってきた。ギフトセンターの後輩の藤村くんからだ。「今日あの竹下さんから電話がかかってきて、むちゃくちゃ怒鳴られました」と。*あ...

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[第二話] ゴム印はナイスアイディアですが

前回の竹下さん対応のあと賞賛の声があがった。「冷静に対応してましたね、さすがです」「橋本君じゃなきゃ、あ~はいかなかったよ」どこが冷静なもんか、ちっとも冷静になんて対応できていない。その証拠に、品名記入がまともにできないほどビビッていたではないか。なので、その絶賛の声のウラに「その手の顧客がきたら、橋本に全部やらそう」って魂胆があるな、と私は踏んでいた。よって、そんな声などまともに受け取らなかった...

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[第三話] お隣のデパートの商品券

中元ギフトセンターでのお話。10件程度のお届け先への商品記入も済み、代金を計算しお客さんに伝えると、お客さんが封筒から商品券を出されて「はい、これで」と。商品券を受け取り内容を確かめていたら、それはお隣のデパートの商品券。(今は百貨店共通商品券が一般的だが、昔はそんなのなかった)あっ、と思ったが、「これお隣のですよ」と言えば、苦笑いしながら、もしくは、恥ずかしそうに「あら、ごめんなさい」の言葉が返っ...

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[第四話] パイロットの制服みたいにですか?

前回のお話から6~7年ほど経った頃のお話。外商から紳士用品に戻って1年目、売場業務のリハビリに勤しんでいた頃。女性社員が「橋本さ~ん、ミラ・ショーンショップでお客さんが怒鳴ってて・・・」と血相変えて飛んで来た。やれやれ、と思いながら行ってみれば、そこで怒鳴っていた顧客。それはそれは、「チンピラを絵に描くとこうなる」姿なのであった。短めのパンチパーマに薄紫色サングラス。喜平の金ピカネックレスにブレスレッッ...

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[第五話] お帰りはあちらです

昨日ここにおった女を呼べ!下りエスカレーター付近から怒鳴り声が聞こえる。なんやなんや、と思いながら行けば、年の頃は60前後のおっさんが女性店員をつかまえて言っている。つかまった女性店員は何も言えず圧倒されてる。そりゃそうだ、まずもって、ここはエスカレーター前の通路であるので「ここにおった女」じゃ誰の事だがさっぱりわからない。なので、「どうされました?」と私が引き取ることにした。デパート生活も終盤の...

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[第六話] 花のお江戸騒動記

お江戸の店に紳士軽衣料担当として赴任し半年余り経ったある日。紳士服オーダー売場の方から、凄まじい剣幕でまくしたてる怒鳴り声が聞こえてきた。その怒鳴り声を聞いた私は「こりゃ、相手はただ者ではないな」と直感。と同時に、「早く何とかしなければ、他のお客様がびびってしまう・・・」と憂慮。とは言いながら、オーダー売場を擁する重衣料部門は私の担当外。「対岸の火事」見物よろしく、その様子を伺っていた。正確に言う...

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[第七話] 超常現象で靴がへこむ?

お江戸のお店へ着任1年目の私は、何とも摩訶不思議なクレームと遭遇することになるのである。1年目の担当はメンズファニシング。ワイシャツ、ネクタイ、肌着、靴下、ナイトウェア、紳士靴の担当。ワイシャツ、紳士靴はサイズが細かく刻んであるので在庫抱えないといけないし、男モノの肌着なんて楽しくないし、ま、楽しいのはネクタイぐらいのものかな?と、思ってた。つまり、あまり得意ではない商品群であった。なので、「まい...

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[第八話] 股下2ミリの攻防

池袋店2年目は紳士既製服、プレタポルテ、オーダー服の担当。そんな2年目のある日、休み明けに出社するとたいそう細かなクレームが私を待ち構えていた。バーゲンのスーツを買った顧客が、スラックスお直し後の寸法が短いとのクレームである。スラックスの長さには、私もこだわる。スーツの着こなしには重要なポイントでもある。なので、その長さについてのクレームならばわからないではない、と思いながら担当にその内容を聞いて...

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[番 外] お客さんにひざかっくん

これは先輩がしでかしたお話。紳士服オーダー売場のカウンターに立っておられたお客さんの後ろ姿をみて、高校の同級生と思った先輩社員。後ろからそっと近づき、親しみ込めて「ひざかっくん」を入れた。入れられたお客さん。デパート売場でのまさかの「ひざかっくん」に驚いて「えっ?」と振り向く。振り向いたお客さんの顔を見た先輩は声に出して「あっ!」と驚く。その先輩、直後たいそうしぼられたそうな (´゚艸゚)↑応援クリック...

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[番 外] へこみすぎてた へこ缶

へこんだ缶詰を割安で販売する通称「へこ缶」セール。そこでお買い上げいただいたお客様から苦情の電話が。買って帰られたのはご主人で、電話は奥様から。その電話の内容は「へこんでるから安いのはわかるが、これはへこみすぎ」なので交換しろ!と。その後、社員がへこんでないまっさらの缶詰を持ってお詫びに行ったそうな。ああ、理不尽なり。↑応援クリックいただけたら幸いです <(_"_)>...

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[番 外] ろう細工に歯型がくっきり

食品売り場で尾道の某有名蒲鉾店の商品を扱っていたころのお話。アルバイトの店員が誤って「ろう細工」の見本品をお客さんに渡してしまった。その後、持って帰ったお客さんから当然苦情の電話が入る。社員が急ぎお客さんのところへお詫びに駆け付け、見せられたろう細工。そこにはくっきりと歯形がついていたそうな。口にするまでわからない「ろう細工」の出来、おそるべし。↑応援クリックいただけたら幸いです <(_"_)>...

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[番 外] クレーム対応のうまい人下手な人

沸点の高い人は少々の事では怒らない。沸点の低い人はちょっとしたことで怒る。クレーム対応が上手なのはどちらか?ちょっとしたたことで怒る沸点の低い人だ。沸点の高い人は「なんでこんなことで怒ってるんだろ?」と思いながら対応してしまう。なので、怒ってるお客さんにまったく共感できない。火に油を注ぐ恐れ十分あり。沸点の低い人は「あぁ、それわかります~」と思いながら対応し共感する。この共感こそが大切だからだ。む...

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